インタビュー

Interview

vol.06

二人で実践しながら作り上げた自分らしい働き方

ブライドアンドグルーム(松永知華さん・新井友佳さん)|(2013年12月~)

プロフィール

株式会社ブライドアンドグルームは2013年創業。メイン事業のブライダルヘアメイクの他、結婚式のプロデュース、マタニティフォトや家族写真の撮影なども行っています。「あったらいいね」「やってみたいね」から始まる女性ならではの視点で、人の幸せを形にしています。
株式会社ブライドアンドグルーム:http://www.bride-and-groom.co.jp/

下積み時代を過ごした仲間と共に。青山でスタート!

-インタビューお引き受けいただきありがとうございます。本日は創業時メンバーの新井様にお話を伺わせていただきます。 松永は来月(※インタビュー時は2018年2月)出産を控えていますので、私が本日はお話させていただきます。 -お二人が出会い、一緒に仕事をすることになった経緯は? お互い練習生として所属していたヘアメイク事務所で出会いました。下積み時代を共に過ごした後は、それぞれの生活をしていたのですが、SNSでまたつながって、お互いの近況報告から始まり、「二人で何かやりたいね」となって、そこから今に至ります。私たちは似た者同士で突っ走っちゃうタイプ(笑)。 -青山はどんな場所ですか? 港区の住所ってやっぱりいいですよね!周辺はブライダル会場やドレスショップが多くて、とてもいいです。青山って、ブランド力もありますし、普通に借りるとものすごく高いんですよね。駆け出しでしたから、毎月かかる賃料は絶対に抑えたかったので、出会えてすごくラッキーでした。しかも、スケルトンで、オシャレですし、即決しました。他のテナントさんもそうなのではないでしょうか。フリーで活動されている方や初めての方でも、手が伸びる料金というか。低予算で借りられて、しかも店舗として開業できるのは魅力と思います。 ―外からドレスのディスプレイが見られましたし、そういった意味でもピッタリな方にご契約いただいて何よりです。 このドレスは、20年位前の古いドレスを仕立て直したものです。デザインして下さった方は、実は、以前、ここを借りられていた方で、松永がたまたまお話したのがご縁の始まりです。このデザイナーさんと出会えたことは、ここを借りて良かったことの一つですね。オーダーメイドドレスは最近力を入れている事業です。この他、ドレスの生地を切り取っておくるみやポーチにしたり、身近に使えるものに生まれ変わらせるリメイクサービスも手掛けています。  

二人が築いた仕事の「つながり」、家族との「つながり」

―松永様と新井様以外にスタッフの方はいらっしゃいますか? 事務所にはもう1名いて、計3人ですが、着付け師やヘアメイクなどを委託しているスタッフが現在約40名います。提携している会場から依頼をいただいたら、会場ごとに割り振って担当してもらっています。年間400件を超える結婚式に携わります。 -年間400件はすごいですね! 松永も私も、ひたむきにヘアメイクと向き合って来た道のりがあって、それが今の仕事につながっています。ありがたいことです。 -競合も多いかと思いますが、差別化している点はありますか? フルオーダードレスやリメイクなど、大手がやらないことをやっています。お客様の要望に寄り添って、低予算であっても、可能な限り希望を叶えられるように対応させていただきます。経験が長いスタッフが多いですから、それも当社の強みと言えます。競合に勝つためにガツガツ仕事勝ち取るというのではなく、一つ一つの仕事を誠実に、身の丈に合った仕事を心がけています。無理をして背伸びをすると、どこかを端折ることにもなりかねません。それが粗い仕事になって、クレームになり、仕事がいただけなくなるのが一番怖いことですから。 -ご自身が結婚式に招待された時も、気になることが多いのではないですか? 主役よりも、スタッフの対応や接客の方ばかり目が行ってしまって、全然楽しめません(笑)。お客様にとっては一生に一度の盛大な結婚式。お客様と同じような気持ちで、おもてなしができるスタッフと一緒に仕事したいなと思いますね。 ―特別心に残るエピソードはありますか? 特別というのはなく、一律で言える話になりますが、お客様を綺麗にするのはやりがいがあります。色んな情報を収集できる時代ですから、求められるハードルが上がっています。それをクリアできると達成感も大きいですね。私の場合は、毎回仕事が終わって、今回も笑顔になってもらえて良かったというのが次につながっていると思います。 ―いつ頃からヘアメイクを仕事にしたいと考えておられましたか? 高校生の時に美容師になりたいと思っていましたが、両親の説得などがあって、一度は会社員になりました。でも、仕事しながら、本当にやりたいことは何だろうと葛藤が生まれました。だから、お金を貯めて専門学校に通うことにしました。厳しい業界ですので、今もこの仕事で頑張っている仲間は10人くらいしかいません。松永と私の共通点は、一度決めたらやり通すところ。でも、女性は結婚や出産で環境が変わってしまうこともありますよね。松永と一緒にやり始めたのは、私が一人目を出産した後でした。自分だけでは出来なかったかもしれないことが、二人だからこそ出来るのかもしれません。 -家庭と仕事の両立で大変と感じることはありますか? いっぱいいっぱいですよ!お客様との打ち合わせなども土日がメインですので、子供が寂しがって泣くこともあります。実家や主人の協力を得ながら、なんとかやっています。私がヘアメイク事務所にいた時代は、女性が多い業界にも関わらず、結婚も妊娠も煙たがられる風潮がありました。そういうのを散々見て、嫌な思いもしてきたので、結婚しても子供がいても、仕事と両立できることを自分たちで実践していきたいと思っています。委託スタッフの方にも主婦・子育て中の方が多くいますので、みんなが気持ちよく仕事が出来る環境作りに力を入れています。 -創業から5年、続けて来られた秘訣は、お二人のお人柄や信念だと感じます。今後の夢はありますか? 私たちは、人とのつながりをずっと大事にして来ました。そのベースは変えたくありません。ありがたいことに、委託スタッフや提携する会場やウェディングプランナーさん、カメラマンさん、お花屋さん、デザイナーさんなど、多くのつながりを築けました。今、仕事を一緒にしているその方々と自分の家族、それから新しい出会いを大事にしながら、定年と言われる年齢まで、この仕事を続けられていて、振り返った時に幸せだった!と言えたら一番いいですね。